子どもの近視を改善するには?
- 視力の学習ページ
現代のお子様は、スマホ・パソコン・ゲーム・タブレットなど情報端末に触れる時間が多くなっています。
その影響もあり、目の負担が大きくなり、低年齢での視力低下が危惧されています。
低下した視力をストップする・改善するための方法をご紹介いたします。
視機能チェック
お子様の普段の様子からチェックしてみてください。
チェック項目
1,本を読むとき、どこを見ているのかわからなくなったり、隣の行を読むことがある
2,頭痛や肩こりがある
3,よく転んだり、ものにぶつかる
4,車酔いしやすい
5,飽きっぽい
6,黒板の文字をノートに写すのに時間がかかる、書き間違いが多い
7,落ち着きがない
8,片付けや探し物が苦手
9,もの覚えが悪い
10、見間違えによるミスが多い
11,キャッチボールなどボールを取るのが苦手
12.動作が鈍い。いわれて鼓動に移すのが遅い
13、手先を使った細かい作業が苦手
【結果】
1と2が当てはまる子→目を動かす力が低下
3と4が当てはまる子→両眼視力が低下
5と6が当てはまる子→焦点調節力が低下
7と8が当てはまる子→周辺視野が低下
9と10が当てはまる子→瞬間視力が低下
11が当てはまる子→動体視力が低下
12と13が当てはまる子→目と手の共同作業が低下
お子様に当てはまるものはありましたか?
1つでも当てはまれば、その視機能が低下している可能性があります。
視力回復の関わりのある7つの視機能について説明させていただきます。
1,目を動かす力
眼筋を動かして眼球を動かす能力です。
これが低下すると目が疲れるだけでなく、脳も疲れて「見る気」が失われます。
目を動かすトレーニング
目の内眼筋である毛様体筋ろ、眼眼筋である直筋・斜筋を強化します。
ピントを素早く合わせ、目をキョロキョロできるようトレーニングしていきます。
筋肉をほぐし、目の血流を良くしていきます。
下記の目を動かすトレーニングをやってみましょう!
2,両眼視力
両目でバランスよくものを見る能力です。
これは低下すると、左右の視力が違ってきたり、距離感が把握しづらくなります。
両眼視トレーニング
両目をバランスよく使うためのトレーニングです。
お子様の場合、両目で見たいものを脳で1つに合わせることに不具合が生じると、ものを覚えることが極端に難しくなり、集中力低下にもつながります。
3D間違い探しをやってみましょう。
間違いは3つあります。
答え:怪獣の角、煙、怪獣の足元の草
3,焦点調節力
遠くのもの、近くのものにピントを調節して見る力です。
これが低下すると、目を通してぼんやりした情報が入ってくるために、脳の焦点も合わなくなり、落ち着きがなくなります。
焦点調節力トレーニング
ピントを合わせるトレーニングです。
ピントが合っていないボケた像ばかりを脳に送りこむと、ハッキリ見えるメガネやコンタクトをしても視力がでない弱視に
陥る可能性があります。
ピントを合わせて、見た対象物から、その情報をインプットすることはとても大切です。
脳の洞察力もアップします。
大小合計数字合わせ
①右の数字群の中から数字を選び、足し算すると□内の数字になる組合せを見つけよう
②同様に引き算すると□内の数字になるよう組合せよう
4、周辺視野
周辺の状況を把握する能力です。
これが低下すると、周辺からの情報が少ないため、考えの視野まで狭くなります。
まわりの空気が読みにくくなります。
周辺視野トレーニング
周辺視野とは、視野の中心以外の周りから得る情報のことをいいます。
中心視野から取り込む情報はもんの少しで、9割以上の情報が周辺視野情報といっても過言ではありません。
それほど重要なものです。
タッチング
親子や兄弟など、2人でペアになって行います。
1人は、両手の指先1本ずつに「1」から「10」までの数字を書いておきます。
そして、相手に数字が見えるように指を見せ、「8」「5」「3」など好きな数字を言い、言われた数字の指をタッチします。
ポイントは、目線は相手の鼻においたまま、指の数字をタッチすることです。
5,瞬間視力
瞬間的に目で見たものを脳に焼き付ける能力です。
これが低下すると、記憶力の低下に繋がります。
瞬間視力トレーニング
瞬間的に記憶する訓練で、認識速度がアップします。
図形瞬間視
紙と鉛筆を用意してください。
下の図をパット見て覚えたら、紙に書き出してみよう。
いくつ読み取れるかな?
6,動体視力
動いているものを見る力です。
これが低下すると、情報処理速度が遅くなります。
動体視力トレーニング
動体視力は、スピードについていく視力です。
脳の回転を速くして動きをとらえるトレーニングです。
車のナンバープレート当てをやってみましょう。
通り過ぎる車のナンバーや、駅名をパット見て言い当てるトレーニングです。
7,目と手の共同作業
目から入ってきた情報を脳が正確に処理し、行動に移す能力です。
これが低下すると、反射神経が鈍くなります。
反射トレーニング
反射神経アップで目と脳の連携を高めるトレーニングです。
①右上から順に、矢印の方向を指でさしていこう
②それぞれの矢印の反対方向を「下」「上」…と、口の出して答えていこう
point:できるだけ早く答えられるようしていこう
目を動かすトレーニングでご紹介したクロージングオープニングは毎日1回でも続けていくことで、視力低下を防ぐことを繋がります。
慣れてきたら朝晩など回数を増やしていきましょう。
また、親子一緒に行うことで、お子様も続けやすいでしょう。
子どもの視力低下は「脳」で回復する【青春出版社】/著者 中川和宏 より引用